KVMをインストールする手順を記載します。
Table of Contents
1 qemu-kvmとlibvirtのインストール
qemu-kvmとKVM設定用のパッケージをインストールします。
$ sudo apt install -y qemu-kvm libvirt0 libvirt-bin \ virt-manager libguestfs-tools
2 bridgeインターフェース
外部から仮想マシンへアクセスする場合は、こちらの手順でbridgeインターフェースを設定してください。
3 libvirtグループ
libvirtグループに所属しているとsudoなしでvirt-managerやvirshを実行できます。
$ sudo gpasswd libvirt -a username $ sudo reboot
4 SSHを利用してリモートアクセスする
SSH経由でlibvirtにアクセスすることができます。
SSH公開鍵を使えばパスワード入力が不要です。クライアント側でSSH鍵を作成します。
$ ssh-keygen -t rsa -f ~/.ssh/id_rsa -N "" Generating public/private rsa key pair. Your identification has been saved in /home/hiroom2/.ssh/id_rsa. Your public key has been saved in /home/hiroom2/.ssh/id_rsa.pub. <snip> $ cat ~/.ssh/id_rsa.pub ssh-rsa AAAAB... username@clientname
KVMをインストールしたサーバ側の~/.ssh/authorized_keysに公開鍵を追加します。
$ cat ~/.ssh/authorized_keys ssh-rsa AAAAB... username@clientname
クライアント側で-cオプションでKVMがインストールされたサーバを指定します。
$ virsh -c qemu+ssh://username@servername/system
VIRSH_DEFAULT_CONNECT_URI変数を使えば-cオプションで指定した場合と同様になります。.bashrcに書いておくと良いでしょう。
$ export VIRSH_DEFAULT_CONNECT_URI=qemu+ssh://username@servername/system $ virsh
virt-managerの場合は"Add Connection"からKVMをインストールしたサーバを指定します。
File -> Add Connection
5 ISOファイル用のプール追加
ISOファイルをダウンロードし、iso用のディレクトリ /var/lib/libvirt/isosを作成します。 こちらのページにあるubuntu-18.04-desktop-amd64.isoをダウンロードします。
$ wget http://releases.ubuntu.com/18.04/ubuntu-18.04-desktop-amd64.iso $ sudo mkdir /var/lib/libvirt/isos $ sudo mv ubuntu-18.04-desktop-amd64.iso /var/lib/libvirt/isos/ $ sudo chown libvirt-qemu:libvirt \ /var/lib/libvirt/isos/ubuntu-18.04-desktop-amd64.iso
virshを使ってプールを追加するには以下のコマンドを実行します。
$ virsh pool-define-as isos dir - - - - /var/lib/libvirt/isos $ virsh pool-autostart isos $ virsh pool-start isos
virt-managerを使ってプールを追加するには、QEMU/KVMを左クリックして "Details"を右クリックします。
$ virt-manager
左下の"+"ボタンを押してストレージプールを追加します。 "Name"を入力し、"Type"に"dir:Filesystem Directory"を指定します。
"Target Path"に作成した/var/lib/libvirt/isosを指定します。
ISOファイル用プールがvirt-managerに追加されました。
6 virt-managerで仮想マシンを作成する
virt-managerを起動し、QEMU/KVMを左クリックして"New"を右クリックします。
$ virt-manager
"Local install media"を選択し、"Forward"をクリックします。
"Use ISO image"を選択し、"Browse"をクリックします。
"isos"プールでISOファイルを選択し、"Choose Volume"をクリックします。
ISOファイルが選択されました。 "OS type"と"Version"がUnknownのままの場合は手作業で設定します。 Ubuntu 18.04の場合は"OS type"をLinuxに、"Version"もできる限りUbuntu 18.04に近いものにします。
メモリとCPUの数を設定します。
ストレージを作成します。デフォルトでは/var/lib/libvirt/imagesディレクトリの"default"プールに qcow2形式のファイルが作成されます。
仮想マシンの名前を入力します。キーボードレイアウトの設定等をする為に"Customize configuration before install"にチェックを入れます。 "Network selection"でネットワークの設定をします。nmcliと systemd-networkdでbridgeインターフェースを作成した場合はbr0がデフォルトでは表示されませんが、"Specify shared device name"でbr0を指定すれば使うことができます。
"IDE Disk 1"を選択します。 "Advanced options"の"Disk bus"を"VirtIO"に設定します。 "VirtIO"だとゲストOSでは準仮想化ドライバが動作して性能的に有利です。
"Display Spice"を選択します。 "Keymap"が空になっているのでお使いのキーボードレイアウトの設定に変更します。日本語の場合は"ja"です。
"NIC"を選択します。この段階ではMACアドレスを変更することが可能です。
"Begin Installation"をクリックするとインストールが開始されます。物理マシンにインストールする場合と同様の手順でインストールしてください。